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最終更新日2018年10月19日
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2018年06月06日

6月12日に実施される米朝首脳会談、朝鮮半島「非核化」と金融市場の反応についてエコノミストが徹底調査

 4月27日、歴史的な南北首脳会談において、朝鮮半島の完全な「非核化」に向けた合意がなされました。これを受けて、6月12日の米朝首脳会談開催(シンガポール)が決定されましたが、その後、トランプ大統領による「中止」の発表→何事もなかったかのように「開催」の準備といった経緯をたどっており、本稿執筆段階で「開催」が確実とは言えない状況です。今後について、後述するように4つのシナリオと金融市場の反応を考察しました。

 もちろん、米朝首脳会談が開催されても、いずれかのシナリオが一気に実現するわけではないでしょう。紆余曲折を経て、場合によっては複数回の米朝首脳会談を経て、徐々にいずれかのシナリオが現実味を帯びるということかもしれません。本稿では敢えて簡潔化しました。

完全な「非核化」とは?

 まず、完全な「非核化」が何を意味するのか、明確ではありません。4月29日の報道番組で、ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は、「北朝鮮と韓国の非核化を意味する」と述べました。しかし、北朝鮮は、朝鮮半島における米軍にも制約をかけることを求めるはずです。まずは、「非核化」の厳密な定義で合意することが必要でしょう。

米国が求める「CVID」
 次に、「非核化」のプロセスとスケジュールで合意する必要がありそうです。米国は「CVID」を求めるでしょう。これは「完全な(Complete)」「検証可能な(Verifiable)」「不可逆的な(Irreversible)」「非核化(Denuclearization)」のことです。先の報道番組で、ボルトン補佐官は「リビア方式(*1)」に言及しました。北朝鮮が核放棄のための具体的行動をとるまで圧力を緩めないということです。

(*1)リビアのカダフィ政権が2003年12月に大量破壊兵器の開発計画の放棄を表明。直後にIAEA(国際原子力機関)の査察チームを受け入れ、翌年1月に関連する機材や文書を米国に引き渡しました。同2月から米国は段階的に制裁を緩和し、2006年にはリビアをテロ支援国家の指定から外し、国交を正常化しました。

◆4つのシナリオと市場の反応

1.ベストシナリオ
 北朝鮮が「CVID」に同意し、核兵器やICBM(大陸間弾道弾)の開発・保有の放棄に向けて行動を開始。国際的な査察チームを受け入れ、その進捗が逐次明らかになる。早い段階で、朝鮮戦争の休戦協定が平和協定に改められる。そして、北朝鮮に対する経済制裁が段階的に緩和される。上述の「リビア方式」に則ったものです。

 このシナリオのもとでは、市場のリスクオンが強まり、円よりも米ドル、米ドルよりもその他通貨が選好されそうです。朝鮮半島での軍事衝突のリスクが低下することで、韓国(や日本、米国)の資産、とりわけ北朝鮮との経済関係強化でメリットを受ける銘柄を中心に株価が上昇する可能性があります。

2.現実的なシナリオ
 「非核化」に向けて事態がトントン拍子に進展すると考えるのは、さすがに楽観的に過ぎるでしょう。交渉には時間がかかりそうです。米朝が「非核化」に向けて対話の継続を確認するというのが最低限の「成功ライン」でしょう。「非核化」の具体的なプロセスに関する合意があれば、さらに望ましいと言えます。ただ、過去にも何度となく経験したように、北朝鮮が経済制裁の早期解除を求めて合意からの離脱をほのめかすなど、揺さぶりをかけてくる可能性はありそうです。


 現実的なシナリオでは、リスクオンとリスクオフが目まぐるしく入れ替わる可能性があります。そして、リスクオンはゆっくりと、リスクオフは突然にやってくるパターンとなるかもしれません。一時的にせよ急な円高や株安に備える必要はありそうです。

3.ワーストシナリオ
 北朝鮮と韓国、米国の間で認識の差が大きく、交渉が決裂するケースです。状況が4月の南北首脳会談以前に戻るだけでなく、米朝の敵対的姿勢が一段と強まるかもしれません。米国は「唯一の選択肢が軍事行動」との考えに傾き、北朝鮮は核兵器やICBM(大陸間弾道ミサイル)の開発を再開します。

 このシナリオは可能性が非常に低く、あってはならないはずですが、交渉の難航に対して市場は神経質に反応しそうです。とりわけ、交渉決裂により米国の軍事行動が現実味を帯びるなら、少なくとも金融市場はその可能性をある程度の確率で織り込み始めます。そして、強いリスクオフの反応が想定されます。その場合、仮に初期反応が「リスクオフの円高」であっても、日本も「対岸の火事」で済まないだけに、円高が持続するとは限らないでしょう。

4.う一つのワーストシナリオ
 実は、日本にとっては、もう一つのワーストシナリオが存在します。北朝鮮が核兵器の開発やICBMの保有を放棄する代わりに、核兵器の保有継続を認めさせるケースです。北朝鮮の核の脅威が米国本土から除去されるため、北朝鮮に対する米国の圧力は大幅に緩和されるかもしれません。一方で、日本にとっての核の脅威は変わらないどころか、むしろ米国の圧力が緩和することでより喫緊のものとなるかもしれません。


 世界的には、朝鮮半島に絡んだ地政学リスクはある程度後退するでしょう。しかし、日本や韓国はその限りではなく、両国の資産および通貨は大きく売られるかもしれません。

(マネースクエアチーフエコノミスト 西田 明弘)

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